■ リュートクラス
リュートは中世、ルネサンス、バロックの時代にヨーロッパで愛された撥弦楽器です。見た目の美しさもさることながら、その独特の音色には他の楽器にはない雅な魅力があります。数多くのソロの曲が残っておりますし、また歌や他の楽器とのアンサンブルも楽しめます。
リュートが盛んであった16-18世紀、音楽は「文学」「宗教」「演劇」「科学」など様々な分野と分かちがたく存在しておりました。リュートを通して当時の音楽を楽しむということはもちろんですが、そういったヨーロッパの文化や歴史に興味がある方にとっても知的好奇心を満たす楽器と言えるでしょう。
リュートのソロ曲は歴史的にタブラチュア(奏法譜)を用いますが、このタブラチュアの読み方から丁寧にお教えします。リュート(ルネサンス、バロック)、テオルボ、バロックギターなど古典撥弦楽器のソロ曲から通奏低音までお任せください。「古の響き」「文化」に触れてみてはいかがでしょう!
リュートはギターやウクレレに比べると入手が容易な楽器ではありません。当教室では貸し出し楽器(一定期間無料でレンタル)の他、ステューデントモデル(10-20万ほど)、手工品(50-80万ほど)も合わせてお薦めしております。(※なお貸し出し楽器は数には限りがあります、ご了承下さい。)
蕨川口教室はJR京浜東北線沿線にありますので東京方面、大宮以北方面の方でも比較的通いやすい地域に立地しております。池袋教室は都内屈指のターミナル駅「池袋駅」にありますので、都内はもとより神奈川方面、千葉方面の方でもアクセス可能です。なお東口より徒歩1分と駅近でもあります。諸事情により対面レッスンが難しい方はオンラインでのレッスンも承っております。
■ ルネサンスリュート
主に16-17世紀初頭、西ヨーロッパ全域で用いられていたリュート。ソロのレパートリーは声楽ポリフォニーをインタブレーションしたもの(リュート用にアレンジ)、舞曲(パバーヌ、ガリアルド、ブランル)、純粋な器楽ポリフォニー曲(リチェルカーレ、ファンタジア)などがあります。F.スピナチーノ、H.ノイジドラー、P.アテニャン、F.da.ミラノ、J.ダウランド、N.ヴァレーなどが有名でしょう。またソロの他にリュートソングや通奏低音などアンサンブルでも用いられます。
■ バロックリュート
主に17世紀初頭-18世紀中庸、フランス、オーストリア、ドイツ、シレジアなどで用いられたリュート。ストップ弦(左手で押弦する部分)の開放弦がニ短調調弦になっていることが特徴です。ソロのレパートリーはバロック時代の器楽曲に準じて、多くは組曲形式で書かれています。 ゴーティエ・ファミリー(Style briséを確立したフランスの一派)、E.ロイスナー、D.ケルナー、S.L.ヴァイス、J.S.バッハなどが有名でしょう。
演奏サンプルはこちらをどうぞ。
■ テオルボ
16世紀末-18世紀中頃、ヨーロッパで広く用いられた拡張バス付きの大型リュート。イタリアン、イングリッシュ、フレンチ、ジャーマンなど地域や時代によって様々なスタイルがあります。一様にストップ弦(左手で押弦する部分)の弦長が長い為、同タイプのアーチリュートとは調弦が異なります。主に通奏低音を演奏する為に用いられましたが、この楽器の為に作曲されたソロのレパートリーも多数残されています。G.G.カプスベルガー、A.ピッチニーニ、R.de.ヴィゼーなどが有名でしょう。
演奏サンプルはこちらをどうぞ。
■ バロックギター
16世紀末-18世紀中頃、ヨーロッパで広く用いられたギター。5コースの為に音域は狭めですが、プンテアード(爪弾き)とラスゲアード(かき鳴らし)を組み合わせながら演奏されるそのソロのレパートリーは、リュートの音楽とはまた違った独特の魅力を持っております。G.サンス、S.de.ムルシア、F.コルベッタ、R.de.ヴィゼーなどが有名でしょう。また通奏低音楽器としても用いられ、特に軽快な曲ではそのラスゲアードが効果を発揮します。
演奏サンプルはこちらをどうぞ。
■ 通奏低音
通奏低音はバッソ・コンティヌオ(Basso Continuo)とも呼ばれ、大雑把に言うとバロック期に行われていた伴奏の一種です。チェンバロ、オルガン、リュート、テオルボ、ギター、ハープなど和音を出せる楽器と、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、ファゴットなど低音楽器が単体、もしくはそれらの組み合わせでコンティヌオのパートは演奏されます。リュート属の楽器は音符の上下に示されている数字を元に和音を弾いたりしますが、ソロ曲に比べるとそこまで複雑な事は行いません。通奏低音はバロック音楽の実践的な音楽理論という側面もありますので、それを理解する事は当時の音楽を演奏する上で助けになります。また多様なアンサンブルで演奏する可能性が広がるので、ソロとはまた別の世界を体験する事が出来るでしょう。