もう四旬節(イースターより数えて40日前)ですから、そろそろ聖週間(受難週)も間近です。この時期の音楽と言えばやっぱり受難曲でしょうか。受難曲と言えばマタイ、ヨハネ受難曲を作曲したJ.S.バッハが真っ先に思いつくわけですが、その中でもリュート奏者にとって馴染み深いのはヨハネ受難曲。
19曲目のアリオーソ「Betrachte , meine Seel」の伴奏はリュートでもいいよ、との指定があるのでこの時ばかりはリュート奏者もオーケストラに混じってバッハの大規模作品に参加出来るのです。日本でもいっぱいヨハネの演奏会を増やしていただけると、リュート弾きにとっては嬉しい限りなのですが。なかなか・・・
ギターでもBWV995〜999、1006a(通称リュート組曲ですが、個人的にはこの紛らわしい呼称はそろそろやめた方がよいと思うのですが)やチェロ組曲、またヴァイオリンのためのソナタとパルティータなどは定番のレパートリーでしょう。もちろんギターの人に限った事ではないのでしょうが、意外に自分たちのレパートリー以外のバッハの曲をご存じないという事です。受難曲然り、カンタータ然り、オルガン作品然り。
物は試しで今年は受難曲でも聞きにいかれてみてはどうでしょう!バッハってこんなにも躍動的で、情緒的で感動的なんだ!とお感じになるかもしれません。何となく抽象的で、取っ付きにくいと感じていたバッハのイメージもガラリと変わるかもしれませんよ!
当代きってのヘレヴェッヘ、プレガルディエン、ソリストたち、コレギウム・ヴォカーレ・ゲントによる「マタイ受難曲」をお楽しみください!泣けます!