レオ・ブローウェル(1939年、キューバのハバナ出身)と言えば「11月のある日」や「キューバの子守唄」でご存知の方もいらっしゃるでしょう。なんとなくノスタルジックでしっとりとしたメロディーはギターの響きとよくマッチするので、教室の生徒さんにも人気のある曲です。

ブローウェルが作曲した多くの作品は、ギターという楽器がある限り弾き継がれてゆくでしょうから、さしずめ現代版「ソル」と言ったところでしょうか。タイトルにあるシンプル・エチュードですが、1曲1曲は非常に短いので取り組み易く、それでいて音楽的な面白さも十分持ち合わせているのでオススメです!

ソルやカルカッシといった古典派のエチュードはテクニカルな面を鍛えるだけでなく、その時代の音楽様式を理解する上で大切なものです。同様にブローウェルの語法を理解する上でこれらシンプル・エチュードは役に立つでしょう。

その変則的なリズムや現代的な不協和音は印象に残り易いだけでなく、実際演奏してもちゃんとその効果が得られるように作られています。さすが現代の巨匠!